「ひまわり歯科」の歯周病治療
歯を失う疾患の1つで、世界で最も患者数が多い病気は、歯周病です。
歯周病は歯周病菌の感染による慢性の炎症です。
細菌感染による免疫反応が歯の周りで起こりますが、免疫によっても原因菌が排除されず、慢性化することで、歯の周りの組織が壊されていく病気です。歯周病は初期では歯肉の腫れや発赤、歯みがきで出血する程度ですが、次第に進行すると、歯肉が化膿し、悪臭が発生し、歯周組織が破壊され、歯を支える骨が減ることで歯がぐらついたり、固いものがかみにくくなったりします。最後はぐらぐらの状態になり、強い痛みが出たり歯が抜け落ちたりします。
日本人の20歳代でも70%、60歳代では90%以上が罹患していると言われている歯周病ですが、その怖さはかなり進行するまでほとんど自覚症状が現れないことです。早め早めの発見と治療が重要となります。
どんなにいいむし歯治療を受けても、その歯自体がグラグラになって抜けてしまえば、元も子もないですよね。
まずは歯周組織の現状を把握するための検査と生活習慣のヒアリングがスタートです。
ぜひ歯周検査を受けてみてください。
また、歯周病菌のつくる毒素や酵素などの物質が患部から血液中に入り、全身に影響を及ぼし、さまざまな疾患に悪い影響を与えるのではないかと言われています。近年の研究によると、歯周病に罹患した場合、糖尿病を悪化させたり虚血性疾患(心筋梗塞、脳梗塞)や低体重児出産を引き起こしやすくなったりするというデータがあります。
歯周病の治療、コントロールのために、患者様・歯科医師・歯科衛生士の3者が力を合わせてお口を健康に保ちます。
歯周病の基本検査
歯周病がどの程度進行しているかをきちんと把握することで、診断ができ、治療計画が立てられます。歯周病検査では、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間にできる病的な隙間)の測定、歯肉出血、歯垢付着度、動揺度など、非常に多くのことを詳しく検査していきます。
歯周病治療が進んでいくと途中でまた再検査を行い、治療の効果が出ているか、悪化や進行していないか等をチェックします。

位相差顕微鏡による歯周病検査
位相差顕微鏡とは
当医院では歯周病の原因菌を顕微鏡で調べ、実際に見ていただき治療に役立てる方法をとっています。
お口の中から歯垢を少し採取して顕微鏡検査をします。 ほとんどの方に歯周病やカビ菌がいます。 お口の中にどんな菌がどの位いるか実際に生きている姿を見ると歯磨きがいかに重要かをお分かり頂けると思います。

歯周病治療の専門医による歯周外科手術
歯周病治療のメインは、歯周ポケットに潜む歯石等を取り、歯周病菌を減らすことです。しかしあまりに進行すると、歯周ポケットが深くなり、手作業での歯石除去が困難になります。
そのような場合には外科的に病原性のものを取り除く歯周外科手術が行われます。
当院は、歯周病治療が専門の歯科医師を非常勤で招き、高度な外科治療も対応できるようにしています。

糖尿病と歯周病の密接な関係とは?
歯周病の専門的な治療を受けると、糖尿病マーカーHbA1cが減少することが報告されています。ひまわり歯科ではアークレイ社の測定器を導入し、HbA1c測定を行っております。
糖尿病は自分で気づくことが難しい病気です。歯科検診の際に併せてチェックしてみませんか?
厚生労働省が行っている平成28年国民健康栄養調査によれば、糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)、糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)はいずれも約1,000万人と推計されるそうです。成人だと約5人に1人糖尿病の可能性があると言えます。また、日本糖尿病学会の糖尿病患者の平均寿命に関するデータによれば、糖尿病にかかった男性は10年、女性は13年、普通の人に比べて寿命が短いとされます。血糖値が悪い人はもちろんそれよりも短く、15-20年早く亡くなる方もいるそうです。
歯周病を治療、予防することは、長く健康で生きることにもつながります。