「ひまわり歯科」の予防、メインテナンス
一般的に病院というのは「問題が生じてから行くもの」とお考えの方が多いと思います。
歯科医療の分野では「問題を防ぐための予防歯科」という分野があります。歯科衛生士によるメインテナンスを中心に行います。
メインテナンスはどうして必要か
口の中は腸の中と一緒で常に菌の住んでいる場所です。むし歯や歯周病はその菌がバイオフィルム(プラーク・歯垢)を作ることで発生します。
むし歯や歯周病にならないためには、その菌のコントロールが大切です。
例えむし歯や歯周病を治療しても、残念ながら原因の菌を「0」にすることはできません。

そこで大切なのがメインテナンスです。
自分では完璧に取り除くことのできないバイオフィルムを歯科衛生士によるクリーニングで除去し、健康をサポートします。
- むし歯や歯周病にならないために
- むし歯や歯周病の治療後、よくなったものを維持していけるように
メインテナンスを受けませんか。
どんなことをするの?
子供の定期健診
染色(歯垢の染め出し)
歯垢の染め出しをし、上手に磨けている所・苦手な所をチェックします。仕上げ磨きの参考にして頂いたり、一緒に練習することで自分で磨ける力をつけていけるようサポートします。
レントゲン写真撮影
年齢に応じて、パントモ(お口全体のレントゲン写真)を撮影し、永久歯の本数、先天性欠損の有無を確認します。また、デンタル(フィルムタイプの小さなレントゲン写真)を定期的に撮影し、むし歯のチェックを行います。
レントゲンの情報を利用しながら、永久歯への交換期をサポートします。

フッ素塗布
萌出してすぐの永久歯は未成熟で弱いです。むし歯予防と強い永久歯になるようサポートします。

大人のメインテナンス
歯周検査
歯周検査をし、歯ぐきの健康状態を把握し、一人一人に合ったケアとホームケアの方法をお伝えします。

レントゲン写真撮影
定期的にパントモ(お口全体のレントゲン写真)やデンタル(フィルムタイプの小さなレントゲン写真)を撮影することで、歯周病の進行やむし歯がないか確認します。

お口のカラー写真
必要に応じて、お口の写真を撮り、現状を記録し、経過を診ていきます。
機械的歯面清掃、スケーリング(歯石除去)
ご自身では取り切れない歯についたバイオフィルムや歯石を、専門の機械を用いて取り除きます。

フッ素塗布
一般的にフッ素は子供のためのものと思われがちですが、大人にもむし歯のリスクはあり、フッ素が必要です。

大人のむし歯のリスク
- かぶせ物、つめ物の継ぎ目
- 歯ぐきがやせて(歯肉退縮し)露出した歯根面
- 加齢による唾液量減少によるリスク
フッ素を塗ることで大人特有のむし歯予防をサポートします。
メインテナンスの流れ
1お口の状況チェック
普段気になっている事の問診(しみる、物が挟まる、腫れや痛みなど)から行います。毎回ではありませんが、必要な場合にはレントゲン検査や口腔内写真撮影で状態の確認をします。
歯について
- 新しいむし歯ができていないか
- 詰め物が取れていないか
- 噛み合わせのバランスが取れているか
- 義歯の状態チェック(破損、バネの緩み、痛みなど)
歯肉について
- 歯周病の検査(ポケットの深さ、色、出血、膿、グラつきなど)
- 舌や粘膜の状態(傷、腫れなど)
歯の清掃状態について
- 日常のセルフケアの確認
- 磨き残しのチェック
- 歯石のチェック
- 歯の着色
2セルフケアのアドバイス (歯磨き指導)
むし歯や歯周病の原因菌は歯の汚れ(歯垢)に住んでいるため、毎日の丁寧なハミガキは予防に欠かせません。磨きにくい場所、磨かなければならない場所の歯磨き方法を練習します。
加えて、個人に合わせた清掃用具(歯ブラシ、フロス、歯間ブラシ)や家庭用フッ素の選択、キシリトールの使用、食生活改善などのアドバイスを行います。

3歯石除去
歯石は古くなった歯垢の塊でザラザラしているため、再び歯垢が付着しやすくなり歯周病の原因となります。歯に固着しているため、専用の器具で除去します。(ご自分では完全に除去する事はできず、逆に歯に傷をつけ歯石が付きやすくなる原因になるのでおやめください)
4クリーニング(歯垢除去、ステイン除去)
歯ブラシでのマッサージやPMTCで歯に付着する歯垢やステインを取り除きます。
歯の表面を柔らかいペーストで磨くので歯を傷つけない上に舌ざわりもツルツルになって歯垢が付着しにくくなります。
5フッ素塗布
フッ素は歯の表面にカルシウムを運んで強化保護する効果があります。お口の中がキレイになった後の仕上げにフッ素塗布をしています。
唾液検査について
唾液検査とは
唾液検査であなたのむし歯原因を見つける検査です。
調べる項目
- いつ、どんなものを飲食しているかの問診
- 唾液の量と状態、歯を守る能力(緩衝能)のレベル

むし歯菌は酸を出して歯にダメージを与えます。唾液にはその酸を中和する能力(緩衝能)や歯を修復する能力があります。唾液がどのくらい出て、緩衝能が どのくらいあるかを調べます。
むし歯菌数の測定
唾液から採取したむし歯菌を培養してむし歯菌数を測定します。測定する菌はミュータンス菌(むし歯のきっかけを作る)と ラクトバチラス菌(むし歯を進行させる菌)の2種類です。
お口の中の検査
むし歯、詰め物や被せ物の状態と歯垢や歯石(清掃状態)をチェックします。検査は唾液を出して頂くだけの簡単な検査で30分程度です。むし歯のなりやすさは個人個人違います。検査結果からむし歯のできる原因を見つけ、それに対する予防策を実践することでむし歯予防は格段に効果を出す事ができます。